私が小中学校のパソコン教育について考えていることをまとめてみました.

1-2年.マウス操作中心.ゲーム,お絵かきなど.(この段階で自分の名前を入
力できるようになると便利である)
3-4年.文字入力.絵に文字を入れる.
5-6年.インターネットを使って調べる.新聞やホームページを作って発表.
他校とやりとり.

これは大ざっぱな区分であって必ずしもこれにこだわる必要はない.
例えば低学年からインターネットを使用してもよい.音楽を取り入れても
良いしインターネットを使って他の学校と交流しても良い.さらに校内ホーム
ページや子どもの成長を表計算ソフトを使ってグラフ化する試みも考えられる.
その際には作品性や実用性(具体的には時間割やカレンダー等)に配慮する.
これにはプリンターを多用するのでそのメンテナンスが重要である.作品を作
る事を通じて編集などパソコンを使う上で普遍的な概念や技能を身につけるよ
うにする.またパソコン学習はそれだけを独立して行うのではなく,詩や作文
を書いたり遠足の様子を新聞にする他の授業や学校行事と併せて行うと効果的
だと思います.総合的な学習のかっこうのネタではないでしょうか.

          パソコン教育独自の問題について
パソコンやインターネットを使う上で身につけておくべき普遍的な知識はIDや
パスワード,ウィルス,プライバシーや著作権などの倫理,データーのバック
アップ,パソコンやインターネットの功罪等が考えられる.これらを学校でど
の程度まで教えるべきか,教えるとすればどのような方法で教えるのかについ
て系統的な研究や議論が必要ではないだろうか.

日本語入力指導について.
小学校一年から一貫してローマ字入力にするべきだという主張がある.これは
パソコンを能率良く教える方法だと思うが,考えなければならない問題がある
と思う.それは

1.新たな落ちこぼれを作る恐れがある.
大学や専門学校でパソコンを教えた経験から言うと高校を卒業した子でもロー
マ字入力が出来ない子がいる.だからこそ「小学校からローマ字入力を」との
論になるのかも知れないが,やはり無理な子がいるのではないだろうか.
どうしてもローマ字入力にするのなら例外(かな入力)を認めるなどきめ細か
い配慮が必要ではないだろうか.

2.英語と混同するのではないか.
例えばローマ字でスクールをSUKU−RUと打っていると英語を学習する際に
Schoolがうまく綴れないのではないかという問題.小学校から徹底してローマ
字入力していると英語の学習にどのような影響が出るかについて調査した研
究はないだのだろうか.

私はローマ字入力派で英語は多少の読み書きが出来るが,英語とローマ字の混
乱はない.しかしこれは私が成人してからコンピューターを使い始めてローマ
字入力をしたからかもしれない.

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教職員のパソコン研修の基礎部分
0.パソコンについて.何故小中学校でパソコンを教えるのか.
子どもの作品紹介.校内ホームページについて.
1.マウスの使用法,掃除の仕方.
2.パソコンの立ち上げ方,終了法.
3.プリンターの使用法や注意など。
4.エクスプローラーでパソコンの中を覗く.パソコンの階層構造の理解.
5.日本語入力.